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JMT 下山後その1 ジョンとチャーリー

9月10日 つづき

ゴールを喜んだあとは、登山口の横にある売店で、バーガーを食べた。生の野菜が入ってることに超感動。ジューシーな肉とか最高。ここのハンバーガーは有名らしいけど、そりゃ長期間山にこもってて、それでこのバーガー食べたら誰でも絶賛するね。



そして、ヒッチハイク用の看板を作る。
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すごくかわいく出来て満足だったけど、話しかけてくれる人は、これまたことごとくここより北から来た人ばっかり。今日のデイハイクの人たちが下山してくるのはもうちょっと遅そうだし、気長に待とうかね、と道端に座ってた。そしたら、何台も見送った後、プップ、ってクラクション鳴らして止まった車があった
さっきのハイテンション老夫婦。「乗ってく?」と窓からおじいちゃん。

行きます!!と急いで車に乗っけてもらう。とりあえず、この2人が住んでるRidgecrestっていう街まで連れてってもらうことにした。こことLAの中間地点くらい。
そしたら、車の中で奥さんのチャーリーが、「もしよかったら、今日は家に泊まっても全然構わないわよ」と言ってくれた。。いやいや、それはお世話になりすぎじゃ…って思ったけど、「全然気にしないでいいわよ、hikers do things like this(山をやる人ってそういうものでしょ).」と。それで、お言葉に甘えてお家へ。。
明日LAまで行くのに、レンタカー借りる?って行って途中レンタカー屋さんにも寄ってくれた。




おうち、すごすぎ…。超広い2階建て。全部自分たちでデザインして建てたんだって。
「飲み物なにか飲む?」って言われて、「じゃあ2人で1本でいいので、何かいただけますか?」って答えたら、「だめ、1人1本飲んでいいから。コーラ?ペプシ?ビール?水?炭酸水?」って。
じゃあ、と恐縮しながらコーラとペプシをいただきました。久しぶりの炭酸。。うまい

部屋はここね、とうちら専用のベッドルームとシャワールームも用意してもらった。ちゃんと新品のシーツやカバーでベッドメイキングまでしてくれて。ホームステイを思い出したよ。
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夜ごはんまでゆっくりしてね、と言われて、まず、バスソルトとかなんか色々豪華なアイテムがあるシャワーを借りた。1週間ぶりだったから、全身きれいになってほんとにリフレッシュ
しかもその後は、さらに洗濯までしてもらっちゃった。靴下とか、かなり危険な香りがしてたけど、奥さんのチャーリーは、「山にいったら誰でもそうなるんだから。」って。ダウン用の洗剤もあるわよ、とダウンまで洗ってもらっちゃった


ここまで書くだけでも、この人たちのホスピタリティーは半端ない、ってわかるけど、さらにまだまだある。


「スーパーに夜ごはん用の買い物行くけど、アイスとか食べたくない?あなた達何フレーバーが好き?」って聞いてくれて、あたしはストロベリー味、西川はチョコ味って言ったら、1人1つ、バケツくらいのアメリカンサイズのアイスを買ってきてくれた。

そして、夜ごはんは、なんとお庭にテーブルと椅子をセッティングして、星空の下でキャンドルを灯しての野外ディナー

蒸し焼きのサーモンやら、焼き立てのパンや、おいしいメキシコビール。。


乾杯の前にだんなさんのジョンが「暴力とか戦争とか、悲しいニュースが多いけど、君たちみたいな若者がいるってことがうれしいよ。君達が未来を明るくしていくんだよ。」と。

そういう気持ちで、このおもてなしの全てをしてくれてるんだなぁ…。感動してしまいました。





夜、ふかふかのベッドで、西川と同じお布団で寝れる幸せ…
あぁー、今日は銀マの上でストレッチしなくってもいいんだなぁ、、、とか考えながら眠りにつく。
ジョン、チャーリー、本当にありがとう。なんか全部夢みたいだ…
お腹も気持ちもいっぱいで、もし夜中に食べられちゃったりしても(2人が魔女とかでさ)、もう知らない。素敵な2人です、ほんとに。
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JMT 33 ゴール

9月10日

day 33
Trail Camp→Whitney Portal

6時おきだったけど、テントの中で着替えてるうちに、もうお日様の光が…。目はあんだけ泣いたからめちゃくちゃ腫れてるけど、こんなにあったかい朝はJMT中で初めてかも
手とか顔をバケツの水で洗うのも全然苦じゃない。むしろ、気持ちいいくらい

朝日でレッドクリフ。西川らしからぬポーズ。
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今日も、まるちゃんにコーンを入れたラーメンが朝ごはん。角砂糖4つも入れたリプトンティーも食後につけて、るんるんと準備

パッキングも済ませて出発の前、銀マだけ地面にひいて、絶景の中西川に青空足裏マッサージしてもらった。下りで膝痛くなったから、ほんとは昨日の夜してもらおうと思ってたんだけど、泣いたまま寝ちゃったからね。
出発が遅くなっちゃうし、いいよ、と思ったけど、西川が「楽しい下りになるように、しといた方がいいよ」っていうから、女王様の様にしてもらった。ありがとございます。
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そして、8時50分出発。ふもとから登ってくる人とたくさんすれ違う。
富士山とは違って、トレイルの環境を保つために、ここは1日に山に入れる人数が決まってる。枚数限定で許可証が発行されて、その青かオレンジのタグをザックに付けるようになってるのね
青は1泊してWhitneyに登る許可証なんだけど、なんとオレンジタグの有効期限は1日間のみなの。つまり、このオレンジタグを付けた人たちは、24時間以内に、麓から4418mのWhitneyに登頂してさらにまた同じ道を下らなきゃいけないの。
これ、かなりかなりかなりきつい行程だよ、距離だけでも20マイル(≒32㎞)以上ある上に、2000mのアップと2000mのダウン。。これは、鬼です
おそらくオレンジタグは、Whitneyに登るための許可証じゃなくて、1日山に入ってピクニックを楽しむためのものなんだと思う。でも、Whitneyはすごい人気だから、青のタグは何か月も前から予約とかしないといけないんだって。だから、みんな無理やりオレンジタグでWhitneyを目指してるんでしょう。

だからうちらはオレンジタグの人を見るたびに、「おおおーー、オレンジタグだー、すげーー。」言ってたよ。
みんな結構死にそうになりながら「Whitneyまであとどれくらい…?」とか聞いてきたもん。



途中で、おじいさん、孫、おばあさんの3人組に会ったよ。おじいさんと孫はほんとの家族で、おばあさんとはトレイルの途中で会って仲良くなって合流したんだって。
そして、うちらと同じく、30日以上かけてJMTを歩いてるらしい。親近感
トレイル慣れしたすごく感じのいい人たちで、「ここ下りた後のride(=足)はあるの?」って向こうから聞いてくれた。サンフランシスコから来た3人だったから方向が逆だったんだけど、北なら連れて行けるよ、って言ってくれて。
前にも、ヒッチハイクしてるトレッカーを拾って帰ったことあるんだって。他の人にも声かけたらぜったいつかまるよ、とも言ってくれた。
おおー、神。なんかすごく気持ちが楽になった。


あとね、「今日でJMTゴールなんです。」って言ったら、「イエーーーイ!ハイタッチしよう!!」みたいな老夫婦とも会ったよ。この2人も、何年か前にJMT踏破したんだって。
山をやってる人同士って、それだけですぐ仲良くなれちゃうんだよね。「夕方には下山するから、もしその時までにヒッチハイクがつかまってなかったら、うちらが乗せて行ってあげるよ。」と言っていただいた。



西川と一緒にトレイル脇で座ってナッツ食べたり、パワーバーを食べたりするのも、今日で最後かぁ。。ほんとに33日間も山にいたのかなー…て思うけど、日記がこんだけ溜まってるから、そうなんだろう。
いい1か月だったな。この旅中じゃないと、ほんとに来れなかった、出来なかったことだよね。



下の方に登山口の駐車場が見えた時、ほんとにこれで最後なんだ…って思ったら、なんかドキドキしてきちゃった。
トレイルのまわりの木がそよそよ揺れてるのが、凱旋パレードとかみたいに「おめでとーーー。わーーー。」って言ってる様で、なんか頷きながら歩いちゃった。
トレイルヘッド(ゴール)に着いたら、西川と握手して抱擁しよう、とか思ってたけど、着いてみたら、先に着いた人たちが記念撮影してて、お互いに写真撮りあったり、他のクライマーのおじさん達に話しかけられてる間にうやむやになっちゃった。いい人達だったけど、みんなここから北上して帰る人ばかり。どうしてみんな北なのかしら??


うちらの記念写真。無事にゴール。33日間、ありがとう!!
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プロフィール

くじら日記

Author:くじら日記
2009年12月23日に結婚しました。
だんなさんは鍼灸師、わたしは病院での研修医を終えて、1年間の休みを取っての世界一周新婚旅行。
日記を、人が見てもいい文章で書くのってどうやってやるのかな…?と思いつつ、旅の記録を残したくてやってみました。

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